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2008年12月20日 (土)

07 地水師 ( ちすいし )


大地が豊かに水を貯えている。
訟えには必ず衆の起こるあり。故にこれを受くるに師をもってす。師とは衆なり。
師とは師団の軍隊。戦争。
農(地)のなかに、兵隊(水)が隠れている。
戦(いくさ)は犠牲をともなうため、やむを得ず行うもの。
大義が必要で、しかも正しく事にあたれる人であれば吉。
君子はこの卦を見て、この大地のように、人民を包容し、養育する。

相場は、地が動かずして水は下る。ゆえに下り一方。ただし、その緩急は知らざる可らず。
安値からさらに一段と下落。急激性や暴落性はない。下落の持続性は弱く、保合い気味の傾向。
高きなれども高下次第に下がる。売買損失あるべし。
壬 戌 : 気迷いの市況。

暖急は、二・五に配する爻卦をみる。 二に震(雷)などを配せば一旦は小高あり。

主爻(内卦、外卦、大成卦):二爻、五爻、二爻
※六十四卦大勢の動きに対する小勢の動きとして、主爻に配する爻卦をみて(相場八卦高低変動外観)、動きの程度を考慮して判断のこと。

師は衆であり、また兵卒の多く集るの義で、軍旅とする。坎水が坤地の中にある象であるが、水の地中に集ること衆多にして窮まり尽くることがない。これを兵衆の義としたのである。険に応じて衆人の起り集るのは即ち軍旅のことゆえ、この卦を師と呼ぶのである。九二の一陽が五陰を統率する象。衆人の集る義。憂患の多い象。艱難苦労する義。外見柔和にして大なる謀みを秘める意。家業の本となるべきことを創立する意。才能ありながら時に不遇にして用いられぬ意。艱難するも正しく慎んで勉めたならば後日次第に安心に至る象。険に従うときなので千辛万苦して勉め励むべき時。勝負、我が方の負け。但、知謀計略を以ってすれば十に六七は勝つことがある。

師は、貞なり。丈人なれば吉にして咎なし。
彖に曰く、師は、衆なり。貞は、正なり。よく衆を以(ひき)いて正しければ、もって王たるべし。剛中にして応じ、険を行いて順なり。ここをもって天下を毒(くる)しめて、しかも民これに従う。吉にして又何の咎かあらん。
象に曰く、地中に水あるは、師なり。君子もって民を容(い)れ衆を畜(やしな)う。

7   地水師 ちすいし 熟慮して作戦を練る

策略。戦い。闘争と指揮。警察官や軍人の卦で戦いをあらわす。無謀に争えば負ける危険があるので知恵を働かすこと。闘争心と才能は心に秘め、外には出さないこと。駆け引きしても憂いは消え去らないので、慎重に作戦を練って常に正しいことを基本に行動すること。関係はいったん衰えるが、人に親しんでおけば後にかなう。

地水師は「坎」すなわち水と、「坤」すなわち地とからなり、大地の下に蓄えられた地下水を象徴し、そこから大衆の間に目立たず構築される軍隊を表す。平和なときには姿を現さないが、常に有事に備え力を蓄えている軍隊である。地水師が示すのは、危険を内側に秘めながらも外見はあくまで従順な様子である。個々の爻について言えば、地水師の中心は第二爻の強力な陽である。他の爻は、すべてが弱い陰で、皆この第二爻の陽に従属している。この爻は2つある小成卦のうち、下の小成卦の中心であるので、国全体に対して責任を持つ君主ではなく、その権威が軍隊の中だけに限られる、有能な将軍を意味する。

軍事には忍耐が必要である。
そして強い人間も必要だ。
咎はなく幸運が訪れる。

軍隊という人間集団は、それを戦う力とするためには組織化が必要で、厳しい規律無しで何事をもなしえないが、無理強いしたからといって規律が生まれるわけではない。兵士の心を掴みその勇気を引き出す中心となるしっかりした人間が必要だ。そしてその人が自己の能力を最大限に発揮するためには、君主がその人を絶対的に信頼し、戦争が続く限り全権を彼に委任することが必要だ。しかしながら、戦争はいつだって危険で破壊と荒廃をもたらすものだ。であるからむやみにこれを用いるべきではなく、ちょうど毒性もある薬のように、他に方法がないときのみ用いるべきである。

地中に水がある
地水師のイメージである
かくして君子はその集団を大きくする
それらの人々に優しく接することによって

地下水は地面の下に潜んで目に見えない。同じように軍隊も普段は民衆の中に隠れて目立たないが、一旦危機が訪れると、農民は兵士となる。そして平和が戻れば、また再び鋤を取る生活に戻るのだ。思いやりのある君主は民衆の信頼を得、またその寛大な支配下にある民衆は戦うとき強力な兵士となって力を発揮する。それからまた、強力な戦力となりうるのは豊かな民衆だけである。そのような戦力を得たければ民衆に寛大に接し、また民衆を豊かにする政治をしなければならない。ちょうど地下水が大地に覆われて守られるように、人々が国家に守られていると感じ、国家と深い絆を感じるときこそ、戦いを勝利に導くことができる。

7. 地水師(ちすいし)天卦:坤 地卦:坎 戦争 国防 軍隊

闘争 一人で衆人と争う 憂い事が多い
謀計、はかりごと多し 隠れる 物事を創立する、始める
才能があるが、用いられない 腹痛 腹に腫れ物あり
下痢

・物が入り組んで解決できない。
・商売、職業上の悩みがある。
・小売、小商いには利がある。
・住所の悩みがある。
・塚墓の象にて、大病人には凶である。
・淫欲と争論、盗難等に注意。
・色情の間違いに注意。
・権略的に情交を通ずる人である。
・家庭に波風がある。
・憂い悲しみのある時にでる。

地水師(ちすいし) †

  兵士の心を秘めた
  善良なる農夫

■秘めた閻志がある日、現われる †

地水師(ちすいし)のあなたは、表面的にはとても穏やかでやさしい人です。
しかし、実は心の中に兵士のごとく激しい闘争心を秘めています。
八卦では地水師(ちすいし)を「大地の表面は穏やかに見えるが、その下には冷たい地下水が激しく流れている」卦としています。
これは、あなたが笑顔の裏に、燃えるような情熱を隠していることを示しています。

あなたはこの情熱を、めったに表に出しません。
あなたの内面に激しい情熱が隠されていることを知っている人はあまりいないはずです。

出会った当初はとても親切で穏やかなあなたですが、深くつきあっていくと内に秘めた情熱が随所に現われてくるでしょう。

個人主義の強い地水師(ちすいし)のあなたは、一方で、大変なさびしがり屋でもあります。
ときおり無性に人恋しくなるのです。
しかし、やや屈折したところがあり、それを素直に表現できないのがつらいところです。


■表の顔と裏の顔 †

個人主義が強いあなたは、ひとりでする仕事が向いています。
それも、表立って華々しく活躍する職種よりは、裏で地道にする仕事が意外と向いているのです。
表向きはマンションの管理人だが、実は「探偵」という人に知られない素顔を持っていたりするのが、この卦の特徴です。

地水師(ちすいし)の人にはまた、平凡を嫌うところがあり、あなたのビジネスには危険がつきものとなります。
あえて危険を冒しているところさえあります。

会杜員でいることもできますが、その場合は、表面では模範的な社員を演じつつ、心の中では常に消化しきれない反発心や野望がくすぶっている状態が続くでしょう。


■つまらない異性に要注意 †

あなたの穏やかでやさしい印象は異性を惹きつけます。
何もかも包み込んでくれそうなあなたが、とても魅力的に映るでしょう。

あなたは本当は、男女が対等な恋愛関係を望んでいるのですが、出会うのはなぜか従順でおとなしそうな人ばかり。
それは、あなたの一見穏やかな雰囲気が影響しているのかもしれません。

異性とつきあうと、はじめは穏和な態度を見せているのですが、次第に強引になっていきます。
相手が「忙しい」といっているのに無理やりデートの約束をさせたり、議論をふっかけたりするのです。
そんなあなたについていけず、恋人は去っていってしまうかもしれません。

地水師(ちすいし)の人は、異性に去られると、さびしがり屋の面が強く出てきます。
だれでもいいからそばにいてほしくなるのです。
すると、愛がないとわかつていても、だれもいないよりはマシと考え、つまらない異性にひっかかってしまう恐れもあります。

地水師(ちすいし)のあなたは、恋愛に関しては少しでも心を広く持つことを心掛け、相手の話によく耳を傾けるようにしたほうがいいようです。


■バランスを保って吉 †

穏やかな外面と複雑な内面をあわせ持つ地水師(ちすいし)。
この両者のバランスを保つことであなたは幸せになれます。
自分でも対極の両面をあわせ持つことに苦痛を感じるようなら、まずは日頃から喜怒哀楽を表わすようにしてみましょう。
少しずつプレッシャーから解放されていきます。

■財運 †

何かと紆余曲折が多い卦です。
しばしば金銭トラブルに巻き込まれますが、私利私欲に走らず公正でいれば、予定外の利益を手に入れる可能性があります。
「裏」の顔で不動産管理などもできます。

07地水師 (ちすいし)

【キーワード】軍隊

〔大意〕師(し)は戦争、軍隊をあらわす。「易経」には「師は、貞なり。丈人なれば吉にして咎なし」とかかれています。これをもって人と争う、戦争をしてよいと解釈することはできません。マーフィ博士によれば、軍隊とは「あなたの心の中にあるいろいろな考え、アイデア、意見、信念、心象をあらわしているから」です。

つまり軍隊とは、自分の心の中で訓練され、制御された外へ向うエネルギーと解することが出来ます。あなたの心はあなた自身の指導者であり、また兵卒でもあります。兵が良く働くためには、指導者がしっかりしていなっくればならないわけです。

真の指導者であるためには、常に正しくなければなりません。大切なのは良いことと悪いことを選別する能力で、これが出来て最終的に選り分けられた事柄が潜在意識に送り込まれて、あなた自身の兵卒の資質になるのです。
一般的にこの卦は危険や困難を表しますが、それは消極的になれということではなく「正しければ吉」ということです。「易経」にある「丈人なれば吉」とある丈人とは長老のことで、よくできた人に率いられた軍隊なら、その戦いは正しく、勝利を得ることができるという意味です。

勇気をもって敢然と問題に立ち向かうことが大切だが、同時に熟慮し、困難や苦労にくじけてはならない。そのためには永遠の真理を育み、あなた自身の心の中の雑多な仲間をそこに導かなければなりません。問題の解決に失敗するのは、ほとんどの場合、自己に確信が持てないからで、ゆるぎない信念で事にあたれば、いかなる難問といえども勝利することができる。実際の行動の前にあなた自身の心の中で行われた事が勝敗の鍵を握っているのです。

初6 宇宙、自然の秩序に逆らってはいけない。
二9 偉大なる存在に相談しなさい。あなたは大いなる知恵が授けられる。
三6 心の共同墓地を作ってはいけない。死人は死人にして葬らせよ。
四6 悪くなるまで待ってはならない。直ちに最善の策をはじめよ。
五6 恐怖、怒り、恨み、復讐心に心を支配させてはならない。
上6 誠実と正直と信念があなたを勝利に導く。


地水師


師は貞なり。丈人なれば吉。
○彖にいわく師は衆なり。貞は正なり。能く衆を以(ひき)いて正しければもって 王たるべし。剛中にして應じ、險を行ないて順なり。
 ここをもって天下を毒(くる)しめてしかも民これに從う。吉にしてまた何の咎 かあらん。
○象にいわく、地中に水あるは師なり。君子もって民を容(い)れ衆を畜(やしな )う。

この象伝はただ衆多の義を取っています。ゆえに「民衆を容れ畜う」といいます。彖は師を兵衆の義とします。険にして順を以て天下を毒せ民これに従う。兵は不征、民の疾苦を済うものです。このようであれば天下に王たるに足ります。これを古典に考えると軍陣征伐は天孫の降臨に当り、芦原中国(あしはらのなかつくに)に邪神が多く、依って経津主(ふつぬし)武甕槌(たけみかづち)等の二神をして駆除平定させられた。これが師の義に当ります。すなわち邪神を征して民を済う王者の師です。

水に属します。訟すれば必す師があります。壮年に苦しみが有ります。人に勝れて才力が有ります。長袖師範。人は吉です。意が移りやすく、妄進する人は食道居住が安じません。ややもすれば妨げが有ります。人に議られることがあります。産業が度々変ります。他国に縁があります。養子仕度囚に吉。家が没落します。旅があります。災病など思いがけない苦しみが有ります。家内不和。

 天 曇。晴。地に大水があります。

 旅 強気は吉。 弱気は凶。

 売 放胆(やりはなし)の人は吉。 小心の人は凶。 始めは不利。後に利。

 願 謀略をする人は凶。 質素の人は吉。

 待 壮年の人は得難い。 中年後の人は吉。音信があります。

 婚 高貴の人は成ります。

 産 女子。 危険です。
 
疾 荏苒(ひとしらずして)危険です。末には命が尽きます。北西の医者は吉。気鬱短少。腎虚。手足麻がだるい。腹中が虫が咬んだように痛む。不食。瀉。漆瘡。危急であるが延れば治ります。月水の下病。耳が遠い。十四推灸吉。胎を問えば孕みません。臨月はやすくありません。脾胃の病。傷寒。陰毒症。六脈沉微して腹中が強く痛みます。上身浮腫。三日以内であれば治ります。四五日であれば死に到ります。

邪 女性の障。長袖の障。水難人の崇り。未申に敵が有ります。東に井戸が有るのは大凶です。十八日、十二日、三日の仏霊。五爻は水死の霊。上爻は泉水を掘る崇り。

 この卦を得た人は包容畜養の道を失わなければ吉。これに反すれば凶。


07.地水師:指導者に大切なもの  ●


 地水師(ちすいし)は、前卦「天水訟」の争いを引き継いで、とうとう戦争になってしまった卦である。ここで言う「師(帥)」とは軍隊の師団の事で、訴訟では収まらず、実力行使の段階になってしまったという事になる。

 戦争というと今の私たちには、あまり関係のない話のようにも思われるが、師は師団(人の集まり)という意味なので、企業もそうだし、小さなところでは家庭だって師と考える事もできるだろうと思う。
 一つの家族なり、企業なりが、共通の目的を持って何かにあたろうとする時、それは戦争にも似ている。戦いの時は国家が一致団結して事に当たらなければならず、その団結を図るのが指導者・家長の役目という事になろう。

 孫子は「兵は詭道(きどう)なり」と言った。兵は戦争の事。詭道というのは騙し合いという意味。だから争い闘うのは相手との騙しあいだと言い切る。

 けれどもその同じ章で、自国と相手国の力量を計る七つのチェックポイントを提示し、(と言っても孫子は実際に戦う事を奨励している訳ではありません。兵(戦争)は已むに已まれぬ最後の手段だと釘を刺します。)

第一に君主の道徳性が出てきます。どちらの君主が道徳的かという訳です。
第二にどちらの将軍が優秀であるか。。。
第三に天の時、地の利はどちらが得ているか。
第四にどちらの法律がしっかりしているか。
第五に兵士はどちらが強いか。
第六に将校はどちらが優秀か。
第七に賞罰はどちらが厳正か。

 と七つの項目を比べれば、どちらが勝つか戦う前に解るという訳だ。戦ってみなければ解らないというのは愚の骨頂だというのである。

 その筆頭が君主(指導者)の道徳性というあたりは、兵法を初めて知ったという方には意外な感じがするかもしれませんね。。。


 易でも戦い勝つためには君主の人徳が大事だと教えています。その表れが大義名分であり、大義名分を掲げるには、それを発する人の欲心に依ってはならないと説きます。

 自分の損得を考えず、国民の事を第一に考えるがゆえに誰もが大義名分と認めます。「兵は詭道なり」とは言っても、その詭弁を内側に対して用いるべきではありません。


 同じような事を諸葛孔明も「心書」という書の中で、このように書いています。

目先の事を察知し、人に慕われるのは十人の将である。
部下より早く起き、遅く寝て、言葉を慎重に選ぶのは百人の将である。
裏表がなく思慮深く、勇ましいのは千人の将である。
堂々として情熱を秘め、人の苦労が解る人は万人の将である。
優秀な人材を推挙し、慎み深く、誠実で寛大で乱れを治める事ができる人は十万人の将である。
仁愛は行き渡り、信義は隣国を心服させ、万民を家族のように思う人は天下の将である。

 ところで師は戦争の卦ではありますが、ここまで稀代の軍師たちの考えを加味して読んで来ますと、この卦が人生という多難な戦いを生き抜いてゆく為の知恵のようにも思えてきます。
 実際「地水師」という卦は、地の下に水があって地下水を示す卦でもあります。大地というのはその中に水を含んでいるので作物を養う事ができるものです。

 大地は動きませんが、その中には滔々と流れる水脈があってこそ、大地としての役目を果たします。
 私たちもこれに似ているとよく思います。あなたの深い所にある水脈は豊かに流れていますか?
 見えない所で絶えず流れ行く水脈のように、あなたは自分の深いところを潤していますでしょうか?

 倦まず弛まず心の底にある地下水脈を共に流し続けたいものですね。

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